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空間線量と個人線量②~毎日新聞の報道に触れて

【空間線量と個人線量②~毎日新聞の報道に触れて】

 一昨日の毎日新聞に、「福島原発事故:被ばく線量を公表せず 想定外の高い数値で」の見出しの記事が載っていたそうです。私はインターネットで読みました。
  → http://mainichi.jp/select/news/20140325k0000m040151000c.html

 この中で特に目にとまったのが、以下の部分:

 「〈新型の個人線量計を)それぞれ数日間にわたって、学校や民家など建物の内外のほか、農地や山林などでアクリル板の箱に個人線量計を設置するなどして線量を測定。・・・・・・・・・・・・・一般的に被ばく線量は航空機モニタリングで測定する空間線量からの推計値が使われており、支援チームはこれと比較するため、生活パターンを屋外8時間・屋内16時間とするなどの条件を合わせ、農業や林業など職業別に年間被ばく線量を推計した。」

 ところがこの結果が、政府が期待する値よりずっと高かったので、「屋外時間を農業や林業なら1日約6時間に短縮するなどして推計をやり直し、被ばく推計値を低く抑えた最終報告書を作成」したそうです。

【個人線量計の測定値はなぜ低いのか?】
 個人線量計の数値が空間線量による推計値より低くなることは、原子力村の人々も認めています。

 「地表に広く分布したCs134及びCs137を対象とする個人線量計の評価」
  http://ccdb5fs.kek.jp/tiff/2012/1227/1227043.pdf

 その主な理由を要約すると、『個人線量計は体の前に着けると、背中からくる放射線を体が遮って線量計に届かない。だから全方位からくる放射線を測定する空間線量よりも3割以上低い値になる。』

 つまり実際の被ばく線量よりも低い値しか出ないのは当たり前、ということ。(しかも、「3割低い」というのは計算上の話しで、実際に測定してみると5~7割も低い事が多かった。)

 ところが今回、政府は「アクリル板の箱に個人線量計を設置して」屋内外に置いて線量を測り、それをもとに推計しました。これなら空間線量による被ばく量の推計値とほぼ等しくなるはずです。

 だから、もっと低く見せかけるために、「屋外時間を農業や林業なら1日約6時間に短縮」という誠に人を馬鹿にした手段でデータの改ざんをしました。どんな報告書が出てくるのか?

 ちなみに、今まで空間線量から被ばく量の推計をしていた時は、政府は「屋外8時間、屋内16時間。屋内にいる時の被ばく線量は屋外の40%」で計算しました。これで1日中屋外にいる場合の6割の被ばく量になります:

    (8+0.4×16)/24 = 14.4/24 = 0.6

 一方、「屋外6時間、室内18時間」だと、5割5分:

    (6+0.4×18)/24 = 13.2/24 = 0.55
 
 さらにいろいろな理由をつけて、もっと線量の推計値を下げるかもしれません。

 でも今回の事件で、政府の本音が改めて暴かれました。

 個人線量計の詳しいことは、1月のブログに書いていましたから、そちらをご覧ください。
  → http://no-nukes-hokusetsu.blog.so-net.ne.jp/2014-01-27
 
 

インターネット署名を始めました/スペインで。

【インターネット署名を始めました】
 「希望する全ての人への放射能健康診断と、医療補償を求める署名(どこでも誰でも放射能健診)」をインターネット署名にして広げます。

 ・・・・・・・・・・・・以下、このネット署名を作ってくれたSさんから。・・・・・・・・・・・・・・

 75名の福島の子どもが甲状腺ガンまたはその疑いがあると診断されました。

 今、この瞬間にも手術台に横たわり、麻酔をかけられ、甲状腺を切り取られている子どもがいるかもしれません。

 私は小学生の子を持つ母親ですが、手術後の我が子のどこを抱きしめてあげればいいのか、何と言葉をかければいいのかなど、想像するだけで胸をえぐられる思いです。

 署名がまだの方は、どうぞご署名下さい。

 下記のリンクをfacebook, twitter等で、家族に、お友達に、恋人に広めて下さい。

 未来を生きる子どもたちに少しでも健康でいてもらうためにも、放射能健診は必要です。

 皆さん、どうぞご協力ください。

 よろしくお願い致します。(このブログは転載・転送自由です。)

http://www.change.org/ja/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%B3/%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E5%BE%A9%E8%88%88%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E7%92%B0%E5%A2%83%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%A7%E3%82%82%E8%AA%B0%E3%81%AB%E3%81%A7%E3%82%82-%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%81%A5%E8%A8%BA%E3%81%AE%E5%AE%9F%E6%96%BD%E3%82%92%E8%A6%81%E6%B1%82%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99

 URL全部をコピーして、検索にかけてください。

【英語版もできました】
 海外の友人に伝えてください。
 Petiton demanding health examinaton regarding radiation exposure for all who want it.

 Why this is important?
 Please sign the petition and give us your international support!

 The Fukushima nuclear disaster leaked huge amounts of radioactive materials into the air, soil, and ocean, leaving people exposed to high levels of radiation. The radiation leakage into the ocean continues with no end in sight.

 There has been an outbreak of thyroid cancer in children in Fukushima as well as an increase in many other diseases. However, the Japanese government and TEPCO (Tokyo Electric Power Plant) have failed to admit the direct cause-and-effect relationship between radiation and health/disease and have not provide any medical security for people who have been exposed to radiation.

 Tens of millions of people are still living in areas where the dose rate is higher than 1 millisievert per year. The government has stopped financial compensation to evacuees facing hardships; therefore, people who cannot afford to live in non-contaminated areas have no choice but to return to live dangerously polluted environments.

 The Japanese government and TEPCO must take full responsibility for the Fukushima nuclear crisis and help people who have been exposed to radiation.

 We therefore ask our friends around the world to sign this petition and support us to get through this nuclear disaster.
    
http://www.avaaz.org/en/petition/Government_of_Japan_and_TEPCO_Help_Fukushima_Nucler_Disaster_Victims/?copy
【スペインで】
 「尊厳の行進。22M」という大運動がスペインで起きているようです。昨日知りました。全国からマドリッドに
200万人が集まり、IMF・EU理事会・欧州銀行による緊縮財政に反対する大運動になっています。
          BjWgT17CQAEMBk4.jpg
 世界で同時に同じような情勢です。日本でも消費税が上がって、安倍打倒の闘いが吹き出します。

欧州委員会の刊行物に載った、東アジアと地球の放射能汚染地図/私の感想

【欧州委員会の刊行物に載った、東アジアと地球の放射能汚染地図】
 最近、ヘレンカルディコットさんの講演会で、この汚染地図を知りました。
20140304-2.jpg

 出所はこちら。→ http://www.atmos-chem-phys.net/13/1425/2013/acp-13-1425-2013.pdf

 作ったのは、マックスプランク化学研究所(日本の「理研」のように失敗を全部、1人の若い研究員に負わせるような無責任な所ではないと思います)の研究員らで、その目的は「福島原発事故の放射能の地球規模の大気中拡散と沈降パターンを計算すること」です。

【この汚染地図の意味を考えました】
 この論文を要約すると、

① この汚染地図は計算値であり、広域の実測値ではないこと。

 地球を緯度・経度それぞれ0.5度に分割した範囲を最小単位とするモデル計算ですから、地域毎の細かい汚染レベルはわからない。ホットスポットもわからない。あくまで『比較的広い範囲の平均的汚染度の推定値』です。 

② 計算の対象の時期は、2011年3~5月。計算した数値は地表への放射性核種の降下量(Bq/m2)と、地表付近の大気中の放射性核種の濃度(Bq/m3)。

 ここで直接に扱った放射線核種は、Cs137,I131,Xe133の3つ。Cs134はCs137と同じ程度の量だと仮定しているようです。

③ 計算結果を、世界各地の国連の「全面的核実験禁止条約機構(CTBTO)」のモニタリングポストの観測値と比較した。Xeの計算値は測定値とよく一致した。Cs137とI131の計算結果には、5倍程度の「不確実性」が伴う。

 5倍程度の「不確実性」とは、実際の汚染度は、モデル計算値の5倍程度の範囲のどこかにある確率が高い、ということです。その原因について、いくつか説明しています。

I131の80%は気体で拡散するので、モニタリングポストで測定されない。測定された値をもとに計算すると1/5に過小評価してしまう。

またCs137は雨によって降下量が大きく変わるが、雨は地域毎に細かく条件設定できない、と言う。

もう1つの理由は、原発事故の放射能放出量が日本政府系機関の研究者と他国の研究者の間で、大きく異なるため。

Xeは気体で、雨に溶けて降下することがないので、モデルによく一致した。
 
 汚染地図の汚染度(kBq/m2)は、「Cs137+I131」または「Cs134+Cs137+5×I131」という数値で表現しています。
 「Cs134+Cs137+5×I131」の方は、Cs134の量はCs137と同程度であり、 ヨウ素I131の影響は降下量の5倍あることを仮定して計算、表現したようです。

④ この地図の色で区別される汚染度は、対数目盛であること。
 
 日本周辺の一番薄い黄色の部分は推定で1~10Bq/m2、その上の少し濃い黄(橙)色は10~100Bq/m2。さらに濃い橙色(九州/近畿/北陸/四国のほとんどなど)が100~1000Bq/m2。愛知県・静岡県~新潟県~北東北の当たりの濃い橙色の部分が1000~1万Bq/m2。東京都を含む赤い部分が1万~4万Bq/m2、茶色の部分が「放射線管理区域」並の4万Bq/m2。1つ色が濃くなると10倍、1つ薄くなると1/10の汚染度です。

 上の地図によると事故後の3ヶ月間に、九州でも、福島県の1/400程度の放射能を受けた、ということになります。

 
【私の感想】
 さて、この論文と汚染地図をどう解釈したら良いか?

 私の結論は、「今さらじたばたしても仕方ないが、事故当時は西日本も、福島の避難区域の1/1000程度の相当量を被ばくしたと考えて、間違いはなさそう。」

まずこのモデル計算の正確さですが、Xeの計算結果と測定値を比較すると、確かによく一致します。Xeも他の核種も「大気への拡散モデル【方程式】」には相当の確かさがあると思います。著者はこの点について、Xeの場合には気体で拡散し、雨による降下を考慮しないで良いので、モデルに不確実さが入りにくいためだ、と言います。 

 だから、局地的な降下量のバラツキは別として、大気を通じて各地に運ばれたI131やCs137など放射能の量はおおむね間違っていない、と言えると思います。 (大阪で土を測定すると、場所によって1Bq/kg程度のCs(合計)が見つかります。このモデル計算が大きく間違っていないことを示唆します。)

 下の図は、世界中のモニタリングポストのXeの測定値(横軸)とモデル計算値(縦軸)の比較。小さくて読みにくければ、クリックして拡大してください。
     Xe.jpg
  Csとヨウ素Iの「降下量」には大きな「不確実性」が伴います。理由は上の③に書いたことですが、モデル方程式の「核種の地表への降下過程」が地域毎に設定しにくいこととともに、初期のCs,Iの放出量の推定値がとても異なるためです。

 下の図は、赤線が日本政府系機関の学者のCs137放出量推定値で、合計13PBq(積分するのでしょう)、黒線(ピンクの帯付き)がノルウェーの学者の推定値で36.7PBq(不確実さを込めて20.1~53.1PBq)。 ほぼ3倍違います。日本の学者は事故初期の放出を考慮していないためだ、と書かれています。確かに赤線が立ち上がる時期が遅いです。
推定値の差.jpg
 いずれにしても、下の【図1】(または冒頭)の汚染地図を見ると、西日本(例えば九州)も、気体状のヨウ素I131の影響を含めて、福島県の1/400程度に汚染されたと推定されます。関東は、福島県並の汚染度。これらはヨウ素I131の影響を最大に見積もった場合。

 下の【図2】はCs134を除き、ヨウ素I131は気体状の部分(全ヨウ素I131の80%に相当)も除いて地域の汚染度を比較したもの。九州は福島の1/4000程度の汚染。東京は福島の1/4程度の汚染。ヨウ素の影響は一番控えめ。
【図1】Cs137+Cs134+5×I131.jpg
【図2】Cs137+I131.jpg

 これらは2011年3月~5月の間に降り積もったり、大気中に漂っていた放射能の量です。今はヨウ素はなくなり、Cs134もほぼ半分ですから、地図とはずいぶん違う状況でしょう。

それでもこの汚染地図の重要な意味は、日本政府(文科省)が公表する土壌汚染地図と、汚染の現実との大きな差を指摘し、明らかにした事。初期の放射能放出量の見積もりが日本と外国の研究機関で異なる事が理由の1つでしょう。他の1つは、文科省の汚染モニタリング地図には初期のI131が加算されていない事。この違いが大きいようです。そして初期ヨウ素被ばくがとても重要な問題です。

 事故当初、I131の大半が気体の状態で拡散したとすれば、地表には降下しないが各地の空気の中に含まれていて、呼吸で人体に入ったことが推測されます。それを勘定に入れたのが【図1】です。

この論文には、4万Bq/m2の「放射線管理区域」並の汚染地域が日本の9%を占めると記されます。同時に、汚染度はそれより低いが、1/1000~1/数百の程度の汚染は日本中にあったと考えるべきです。 地図は対数目盛で描かれていますから、意味するところは見た印象とはずいぶん違うでしょう。でもヨウ素I131の影響も含めて、福島の0.1%程度またはそれ以上の被ばくは、関東どころか日本中で起こったと考えらるべきです。

 「福島県の1/1000の被ばく量」と聞いて、皆さんは安心しますか?心配しますか?私はとても心配になります。

なおこの論文の目的は、日本だけでなく、世界の被ばく量を推定することです。その点を紹介すると、北半球はどこも福島の1/4000程度に汚染された、です。

どこでも誰でも放射能健診・インターネット署名を始めました/原発労働者の抗議行動〈東電前〉

【インターネット署名を始めました】
 「希望する全ての人への放射能健康診断と、医療補償を求める署名(どこでも誰でも放射能健診)」をインターネット署名にして広げます。

 ・・・・・・・・・・・・以下、このネット署名を作ってくれたSさんから。・・・・・・・・・・・・・・

 75名の福島の子どもが甲状腺ガンまたはその疑いがあると診断されました。

 今、この瞬間にも手術台に横たわり、麻酔をかけられ、甲状腺を切り取られている子どもがいるかもしれません。

 私は小学生の子を持つ母親ですが、手術後の我が子のどこを抱きしめてあげればいいのか、何と言葉をかければいいのかなど、想像するだけで胸をえぐられる思いです。

 署名がまだの方は、どうぞご署名下さい。

 下記のリンクをfacebook, twitter等で、家族に、お友達に、恋人に広めて下さい。

 未来を生きる子どもたちに少しでも健康でいてもらうためにも、放射能健診は必要です。

 皆さん、どうぞご協力ください。

 よろしくお願い致します。(このブログは転載・転送自由です。)

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【原発労働者の抗議行動〈東電前〉】
 写真を見つけました。原発被害の当事者の闘いです。
              img_93cd75890cc0c19d4bbf5cb534fb6b2f172859.jpg

 ほかにも。→ http://www.afpbb.com/articles/-/3010352

【3月14日 AFP】都内の東京電力(TEPCO)本店前で14日、福島第1原子力発電所の事故処理に当たってきた作業員らが、劣悪な労働環境の改善を訴えるデモを行った。

約100人の作業員らは、拳を宙に突き上げ、事故収束作業の人員を確保しようとする下請け企業にだまされたと抗議。AFPの取材に応じた30代の男性は、きちんとした安全対策もないまま理不尽な作業を強要され、数か月働いて被ばく線量が基準を超えると解雇されたと話し、人間が働くべき環境ではなく、プレッシャーの中で些細なミスが起きやすくなっていると訴えた。

東日本大震災に伴う未曽有の原発事故から11日で丸3年が経過したが、福島第1ではまだ廃炉作業に入れる状況とはなっていない。廃炉までの道のりがこの先数十年に及ぶとみられる中、数千人の作業員が毎日、汚染水の処理や無数の修復などの危険な作業を続けている。(c)AFP/Harumi OZAWA
 

朝日放送「報道ステーション」の3/11報道のこと

【朝日放送「報道ステーション」の3/11報道のこと】
 3/11の「報道ステーション」・福島県甲状腺がん特集は、とても大きな反響があったようで、すぐにインターネット上で動画になって流れましたが、どうも次々に停止させられているようです。

 ところが、批判された〈と本人らは思ったのでしょう〉福島県立医大が、さっそく反論の見解を出しました。 (私が加入する「ZENKOメーリングリスト」で知りました。) 
 → http://fukushima-mimamori.jp/urgent-info/2014/03/000125.html

 これはたぶん、いつまでも削除されずに残りますから、いますぐに急いで読む必要はありませんが・・・・。それにしても報道ステーションの翌日、ずいぶん早い対応。ちょっと焦ったようですね。

【福島県立医大の言いわけと、ウソ】
 私は電車の中で少し時間があったので、読んでみました。

 いくつかのウソと、それでもごまかしきれないで、報道内容を認めてしまった部分がありました。

やっぱり福島県立医大は、健康調査情報の独占を狙っている。

 「甲状腺検査について実施や判定の権限を当大学に集中させているとの指摘がございました」で始まる段落では、最後に結局、「判定については実施医療機関によるばらつきをなくし、精度を維持管理するため、放射線医学県民健康管理センターにおいて複数の甲状腺専門医による「判定委員会」を開き、検査データを確認しながら判定を行っております」と言って、データを独占していることを認めました。

 報道の中では、県立医大や指定された医療機関以外では甲状腺エコー検査を受けられない事が報じられました。そして県立医大以外の医療機関が行った甲状腺検査のデータは、全て県立医大に送られます。

 またエコー写真を本人や保護者が手に入れるためには、情報公開制度を使わないとダメ、ということも報じられました。これについて、インタビューに答えた県立医大の鈴木眞一は、「写真を渡さないのは一般的なこと」と、平然とウソをつきました。 
 
 なぜウソとわかるかというと、一緒にテレビを見ていた私の妻が、「高槻市の医院で甲状腺検査を受けた時には、エコー写真をすぐにくれた」と言うのです。

 これではセカンドオピニオンが厳しく制限されます。「判定については実施医療機関によるばらつきをなくし・・・・・・・」とは良いように聞こえますが、そのまま「県立医大以外の医者の判定は許さない」ということです。

がんと放射能の関連は、彼らも気になる様子。
 「現時点における、甲状腺がんの症例は福島第一原発事故の影響によるものとは考えにくいとの見解に疑義が示されました。」

 これに対する反論がいくつかあります。例えば、

◆「福島県民の被ばく量はチェルノブイリより低い。」???
 でも福島県も国も、ヨウ素131による甲状腺の初期被ばく量を的確に測定していません。避難区域の人が甲状腺のスクウリーニング測定を受けましたが、これで測定されるのは、相当の等価線量の場合です。また、避難区域以外の県民で測定を受けた人はどのくらいいるのか?

 ヨウ素131はすぐに消えてなくなるので、数ヶ月してから測定してもわからない。

◆「チェルノブイリでは被曝時年齢が0~5才だった人に甲状腺がんが多発したが、福島県ではその年齢層に甲状腺がんの方が見つかっていない。」???
 チェルノブイリとは患者の年齢層が違うから放射能の影響ではない、とはなんとも非合理な説明です。

 加えて、チュエルノブイリのよく知られる統計は、4年後から「発症数」が急増しています。福島の調査はまだ3年目。しかも「発症数」でなく、自覚症状の有無を問わない「発見された数」の話。適切な比較ができるまでには、まだ早い。
◆「甲状腺がんの発見率に地域差がみられない・・・・。」???
 これも明らかなウソ。2011~2013年度ごとの調査結果は、地域間に甲状腺がんの発見率の差があることを証明しつつあります。【この点は、後日詳しく。】

【私の感想】
 私も報道ステーションのこのニュースを見ました。

 「もう甲状腺がないんです」という母親の声が、放射能被害の存在を否定するために国と県が作った、被害者の声を上げさせない制度と「安全・安心キャンペーン」を、打ち破るように響きました。

 甲状腺がんは放射能の影響でない、ということの理屈づけにばかり頭を使っていて、県民の不安と要求には頭脳が向かない県立医大と行政の姿が、とてもはっきり報じられていました。

 妻もテレビを見ながら、「〈鈴木眞一は)ウソを言ってる」と一言。

 いずれにしても、甲状腺がんの問題は、原子力勢力が最も隠したい、触れられたくない問題です。
 





日本消費者連盟がHPで、放射能健診100万人署名の呼びかけ

【日本消費者連盟がHPで、放射能健診100万人署名の呼びかけ】
 特定非営利活動法人・日本消費者連盟がHPで、「どこでも誰でも放射能健診100万人署名集会と署名にご協力を!」と呼びかけました。

→ http://nishoren.net/safety/6439

【以下、引用です。「日消連について」】
 http://nishoren.net/about_us

 私たちのまわりには危険なものがいっぱい

 私たちのまわりには、いのちや健康を脅かす危険なものがあふれています。合成洗剤、医薬品、化粧品、アスベスト、農薬、食品添加物、電磁波など数え切れないほどです。これらは人間や地球全体を汚染するだけでなく、後の世代への大きなツケとなって影響を及ぼしていくでしょう。

 その根本の原因は、人の命より企業の利益を優先する価値観で政治がおこなわれ、世の中が動いているからでしょう。けれども、私たち消費者がこうした危険なものを見分け、買わないように、使わないようにすれば、現状を変えることができます。日本消費者連盟は、「すこやかないのちを未来につなぐ」ことを目標に、1969年の創立以来40年間にわたって活動を続けてきました。

シリアへの戦争は止めたが、ウクライナは

【シリアへの戦争は止めたが、ウクライナは】

 間違いなくロシア軍と思われる武装組織が、ウクライナのクリミヤ自治共和国をほぼ占領しました。 ロシア国会は、更にロシア軍の派兵の権限をプーチン大統領に委託すると決定しました。「自国民を守る」が理由とか。
Crimean_peninsula_svg.png
 ↑ 深緑がクリミア半島、緑がウクライナ共和国

 世界がロシアの派兵に反対しています。これは当たり前のこと。 

 昨年、アメリカ、フランス、イギリスが企てたシリアへの戦争は、世界の民衆の運動の力でくい止めました。その時、ロシア政府はシリア攻撃に反対しました。 各国政府や資本は、自分の都合で戦争に賛成したり反対したりしますが、民衆の反戦運動の力は、今やそれを超えて大きくなりました。

 今度はロシアが武力行使に出ました。 民衆の力で撤退させねばなりません。

 自民党・石破はロシアの派兵に賛同しました。 「自国民を守るための派兵は必要」だとか。

 安倍総理も、ロシアの派兵に反対しません。 

 マスコミは『ロシアと北方領土の交渉を進めるための配慮』と言いますが、それは違います。日本も戦争できる国になりたいから。すでに実力(戦力・暴力)はある。あと足らないのは、法律と国民の合意。

 国民の合意よりは、まず先に法律を変えよう。いや法律を変えるよりも解釈を変える方が簡単。

 でもロシアの振る舞いを見て、安倍のやることも暴かれた。集団的「自衛」権とは、まさに他国への派兵の「権利」、派兵の言い訳。

 ロシアを非難できない安倍は、資本主義国の中でも孤立しています。

「放射能健康診断100万人署名運動全国実行委員会」が発足しました/どうしたら、100万筆の署名をあと5ヶ月で集められるのか?

【「放射能健康診断100万人署名運動全国実行委員会」が発足しました】
 2/23(日)、東京で「放射能健康診断100万人署名運動全国実行委員会」の発足のつどいが開催されました。つどいのあと、記者会見も開催されました。

 → http://www.youtube.com/watch?v=jq-sOIP4HHs 

 井戸川克隆さん(前双葉町長)を実行委員長に、小山潔〈避難・移住・帰還の権利ネットワーク・事務局長)を事務局長に、「今年7月に100万筆」を目標に運動を全国に広げます。

【どうしたら、100万筆の署名をあと5ヶ月で集められるのか?】 大変な難問ですが、方向はおそらく1つしかありません。署名を集めてくれる人を1万人に増やすこと。 そのためにも、この運動に社会の注目を集めること

 市民が自力で運動を作って社会を動かした事例は、いくつかあります。例えば、薬害エイズ患者の闘い、戦時「慰安婦」への国の謝罪と補償の運動、国鉄分割民営化の被解雇者(国鉄闘争団)の闘い、「派遣村」

 国鉄闘争団は、裁判で敗れて闘いを停止した国鉄労働組合を乗り越えて、画期的な和解を実現しました。

 薬害エイズ患者や戦時慰安婦の闘いは、自ら名乗りを上げて、まさにゼロから始めた闘いでした。薬害エイズは国に謝罪させ、戦時慰安婦の闘いは今も日本国の重大な課題として、政府ののどに突き刺さっています。

 そして派遣村。厚生労働省前で年末に座り込んで、貧困の実態と当事者の要求を社会に目に見える形で訴えました。これがその後の政権交代に果たした力はとても大きいです。

 どれも、自らの運動で社会の注目を作り出し、国/企業を追い詰めた先例です。放射能健診運動も、これらの運動に学び、社会運動として登場する事が必要です。

 一方、大変に有利な条件もあります。日本の全ての住民が「当事者」であること。内部被ばくを含めて我々みんなが放射能に被ばくしており、健康被害の可能性を抱えていること。

 そしてこの署名を街角、駅前で訴えると、200~300の署名は普通に集まること。ポイントは「目立つ」こと。「放射能健診」だと一目でわかると、署名に応じてくれる人がずっと増えます。